展覧会コンセプト
妙喜庵茶室「待庵」をモチーフとし「待つ」ことの意味を探る。「人類は地球を離れて、遥か彼方の惑星コロニーに移住することになった。移住にあたっては、宇宙船やコロニーの空間キャパシティーから、限られた物資しか持参することができない。そんな中で、許された数少ない物資が茶道具をコンパクトに収納した茶箱と鉢植えの生きた植物であった。人々はこの場所で、茶道具を用いた茶事《waiting-cabin宇宙茶道》や呼吸瞑想による植物との対話《waiting-cabin宇宙瞑想》を行い、遥か彼方の地球を想う。」以上のような想定に基づく作品を構想した。茶事や瞑想を行う場所は「待庵」を模した二畳敷の極小空間で、天井と窓のフレームだけを残したミニマルな茶室である。この場所で私たちは何かを待つ。何が訪れるのか(起こるのか)定かではないが、いつかきっと訪れる(起こる)であろう何かを待つ。
《waiting-cabin 宇宙茶道》
茶事のプロセスにおいて生じる音(実在しない亭主と客の音)をトリガーとして、46億年の地球史をデータとして振り返るインスタレーション作品。茶事に用いた茶道具については、ドイツのデザイナーや京都の工芸作家たちに設計・制作を依頼した。
《waiting-cabin 宇宙瞑想》
人と植物の生体反応に基づく体験型のインタラクティヴ・アート作品。鑑賞者の呼吸を光と音に変換するとともに植物の生体反応を光と音に変換し、双方の光と音を茶室において重ね合わせる。人と植物による音と光のセッションを通じて、他者=植物との対話を試みるプロジェクト。
展覧会情報
日程
3月4日(金)ー3月6日(日) 11:00ー18:00 (最終日は 17:00 まで)
会場
堀川御池ギャラリー
〒604-0052 京都市中京区油小路通御池押油小路町 238–1
* ギャラリーには、一般利用者の駐輪場・駐車スペースはございません。 自転車・バイク・車でのご来場はご遠慮ください。公共の交通機関をご利用 いただきますようお願いいたします。
お問い合わせ
同志社女子大学メディア創造学科事務室 0774-65-8635
茶道具制作
Barbara Schmidt(茶道具デザイン)、MadeleineMarquardt(シアノプリント)、石田知史(ガラス工芸)、北村徳齋(仕覆)、白川三枝(陶芸)、四代 諏訪蘇山(陶芸)、高木毬子(情報デザイン)、橋村佳明(木具)、三木啓樂(漆塗)、矢野洋輔(木彫)
協力
田中 真吾、二瓶 晃、星 岳彦、安田 ゐう子、
助成
同志社女子大学 個人研究助成金